2019年出版

 
藤原敦写真集
『2200Miles』

藤原敦において5冊目となる本作は、初めて日本を離れイギリスで撮影された。かつて過ごした初めての海外の地に戻り、 過去の足跡をなぞるように2200マイルの道程を記録している。 「藤原の写真行為の根源を明らかにするだけでなく、写真の歴史という総体がどのようなものであるのか、 またあり得るのかというベクトルとポテンシャルを指し示しているのではないだろうか」(本書跋文・金子隆一「放射されたまなざし」より)
 
著者名:藤原敦
書名:『2200Miles』
発行年月日:2019年12月1日
本体価格:4,000円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:108
作品点数:63点
発行部数:500部
編集:大田通貴
装幀:原耕一
印刷:株式会社サンエムカラー
 
藤原敦
1963年滋賀県生まれ。これまで刊行した写真集は2013年『南国頌』、2014年『蝶の見た夢』、2015年『詩人の島』、2017年『蝉丸』(以上、蒼穹舎刊)。展示多数。
 
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久絽写真集
『kuro』

1976年から2016年までに及ぶ活動の遍歴を振り返る、美術作家・久絽にとって初の作品集。 もの派の流れに位置する作品群は、久絽の足跡であると同時に現代美術のある側面をうつした記録となっている。 「アーティストとしての久絽は私にとっては'生ける伝説'ともいうべき希有な存在であり続けてきた。 (略)伝説は生きている。今という時代だからこそ重きをなすヒロイン、久絽!」(建畠晢、本書跋文より)
※本書は蒼穹舎、久絽のみで販売
 
著者名:久絽
書名:『kuro』
発行年月日:2019年11月23日
頒価:10,000円
サイズ:A4変型
造本仕様:箱入上製本総頁数:120
図版点数:116点
発行部数:300部
編集:大田通貴
装幀:原耕一
印刷:株式会社サンエムカラー
 
久絽
1945年9月13日生まれ。1972年4月5日、新宿ゴールデン街で「久絽」をはじめる。
 
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原芳市写真集
『東北残像』

1972年、写真学校で自分の写真を見つけずにいた原は、突き動かされるように東北へ向かい、1日10本、360カット撮ることを自分に課して実践した。 東京へ戻り、ネガを高温で現像した。膜面がはがれ、東北の光景が残像として残った。 1973年、初めての個展「東北残像」。反応はなかった。写真学校を辞め、バイトと写真の生活を続けた。 「自分に才能があるのかを疑ってかかった。しかし、写真家になるという覚悟だけは失わなかった。その覚悟は偽りのないものだった」(あとがきより)
 
著者名:原芳市
書名:『東北残像』
発行年月日:2019年11月22日
本体価格:3,300円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:64
作品点数:50点
発行部数:500部
編集協力:大田通貴、東正通、千頭信介
装幀:加藤勝也
印刷:株式会社サンエムカラー
発行:でる舎、発行協力:蒼穹舎
 
原芳市(はら・よしいち)
1948年東京生まれ。主な写真集に『風媒花』(私家版)、『ストリッパー図鑑』(でる舎)、『淑女録』(晩聲社)、『曼陀羅図鑑』(晩聲社)、 『現の闇』(蒼穹舎)、『光あるうちに』(蒼穹舎)、『常世の虫』(蒼穹舎)、『天使見た街』(PLACE M)、『エロスの刻印』(でる舎)。
 
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所幸則写真集
『Einstein Romance Color』

新幹線の中からシャッターを切り、そこからアインシュタインの特殊相対性理論を作者は思い出した。 「相対的に遠いものはスローシャッターでも止まって見え、近くのものは流れた画像として記録され、形状も本来のものとは異なったものに変形し、 屋根や壁、色も全てが混ざり合う。(略)一枚の写真の中での時間の流れを感じさせる「一枚の動画」表現を写真で目指すのが僕の矜持です」(あとがきより)
 
著者名:所幸則
書名:『Einstein Romance Color』
発行年月日:2019年11月21日
本体価格:4,500円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:96
作品点数:46点
発行部数:500部
編集発行人:大田通貴
装幀:原耕一
印刷:株式会社サンエムカラー
 
所幸則
1961年生まれ。大阪芸術大学卒業後、フリーのフォトグラファーとして活動。1992年世界写真見本市「フォトキナ92」で「世界の新しい表現者」の日本代表として作品が選ばれる。個展、グループ展も多数開催。
 
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山崎弘義写真集
『CROSSROAD』

1990年から1996年にかけて東京都内で撮影されたストレートなスナップ写真。 喪失と再生を繰り返す東京とそこに集う人の姿が、パノラマというフォーマットを使うことによって、 縦横に広がって展開されている。そして作者は30年近く前の光景を見て、こう振り返る。 「今,感じることは写すという能動的な行為よりも,写り込んでくる事物にこそ写真の本質があるように思えてならない。」
 
著者名:山崎弘義
書名:『CROSSROAD』
発行年月日:2019年10月10日
本体価格:4,000円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:122
作品点数:113点
発行部数:500部
編集発行人:大田通貴
装幀:加藤勝也
印刷:株式会社サンエムカラー
 
山崎弘義
1956年埼玉県生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒業後、市役所に入り広報課に配属。初めて一眼レフカメラを手にする。 1987年東京写真専門学校報道写真科II部卒業。現在日本写真芸術専門学校非常勤講師、ギャラリーヨクトメンバー。 写真集に『DIARY 母と庭の肖像』、最近の展示に「Around LAKETOWN」シリーズがある。
 
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山市直佑写真集
『枯野』Withering Field

「ぼくはこの町で生まれ育った。 この無機質で有機的な世界は、いつでも灰色に思えた。 その風景はいま、変わりつつあるようでいて、しかし、ぼくがこの町を離れる時間が長ければ長いほど、 戻ってきたときの風景は変わりない。(略)その風景の中を眼球は彷徨い、視線の先に像を結ぶのは、 何かが潰える瞬間のようで、どこまで歩いても地平線は色づかず、いつまで立ち尽くしも春は来ない。 そう告げられるようで、心許ない。」(あとがきより)
 
著者名:山市直佑
書名:『枯野』Withering Field
発行年月日:2019年9月15日
本体価格:3,800円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:72
作品点数:59点
発行部数:500部
編集発行人:大田通貴
装幀:塚本明彦/赤川延美(タイプセッティング)
印刷:株式会社サンエムカラー
 
山市直佑
 
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斎藤純彦写真集
『MILESTONES』

郊外という場所には不穏な空気が漂っている。 人の生活がありながら、人の息吹が感じられない。 そこに住む多くの人が、その土地に根ざしていない、 外部から流れてきた人々が集合しているからだろうか。 『MILESTONES』には、そんな不穏な空気が写真の中に定着され、 見る者に心地良い戦慄を与えてくれる。
 
著者名:斎藤純彦
書名:『MILESTONES』
発行年月日:2019年9月23日
本体価格:4,000円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:104
作品点数:99点
発行部数:500部
編集発行人:大田通貴
装幀:加藤勝也
印刷:株式会社サンエムカラー
 
斎藤純彦
1973年北海道滝川生まれ。個展に「Milestones」(2014年 新宿ニコンサロン・東京)、「Homeward」(2016年 ギャラリー蒼穹舎・東京)、「Orchard」(2017年 Photographer's gallery・東京)、「Reason」(2018年 Y2・東京)
 
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元田敬三写真集
『轟』TOROROKI

街で出会った人、光景に写真家の五感が即座に反応し、対象と向き合い、シャッターを押す。 ストリートスナップの基本であり、王道でもあるが、どこかひねった感覚が程良いスパイスになって 見ていくうちにクセになりそうな写真集となっている。
「写真を撮ることは行為である。ハッとして心が動くのは恋である」(あとがきより)。
 
著者名:元田敬三
書名:『轟』TOROROKI
発行年月日:2019年6月16日
本体価格:4,000円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:72
作品点数:67点
発行部数:500部
編集発行人:大田通貴
装幀:原耕一
印刷:株式会社サンエムカラー
 
元田敬三
1971年大阪生まれ。1996年第33回準太陽賞受賞。写真集に『青い水』(2001年、ワイズ出版)、『MOTODABLACK』(2008年、MATCH&Company)、 『Capella』(2010年、MATCH&Company)、『SUNDAY HARAJUKU』(2012年、Omoplata)など。
 
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伊藤昭一写真集
『留鳥 RESIDENT BIRDS』

鳥取県米子市に在住する写真家は、水辺の広がるこの地から自分だけの価値を発見した。 変化に富む海と山の風景は目に喜びを与え、写真家の足を留まらせ、そして一冊の写真集へと結実した。
「時々、消波ブロックや流木にとまる鳥を見つける。烏や鳶、ウミネコなどの季節に関わらずその地を住処とする鳥だろう。 ふと、彼らもはじめからこの地に留まっているのではないかもしれないと思った。」(あとがきより)
 
著者名:伊藤昭一
書名:『留鳥 RESIDENT BIRDS』
発行年月日:2019年5月10日
本体価格:3,300円
サイズ:B5変型
造本仕様:上製本総頁数:64
作品点数:50点
発行部数:300部
編集発行人:大田通貴
装幀:加藤勝也
印刷:株式会社サンエムカラー
 
伊藤昭一
1962年大阪生まれ。関西、東京で活動後、2012年より鳥取県米子市在住。 東京在住時に、夜の写真学校、街道塾のワークショップに参加。個人誌『迷鳥+』を刊行。 2008年「遠い私」(プレイスM・東京)から個展を多数開催。
 
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アンヌ・アアルト写真集
『Time As River』

「アンヌ・アアルトがヘルシンキという同じ場所になんども足を運んで写真を撮り続けたのはなぜだろう。 見る者にその理由を知る必要はない。しかし、その旅の反復は、彼女の視線を、 定住者のものでも通過者のものでもないものとして、 つまりは、日常か旅かという二項の間に、 いわば詩的な未決定性に湛えて広がる通路にとどまるものとして組織することになったのだと思う。」 (本書に収録されている林道郎「写真的振動と世界:ヘルシンキのアンヌ・アアルト」より)
 
著者名:アンヌ・アアルト
書名:『Time As River』
発行年月日:2019年4月4日
本体価格:3,800円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:80
作品点数:74点
発行部数:500部
編集発行人:大田通貴
装幀:原耕一
印刷:株式会社サンエムカラー
 
アンヌ・アアルト
1978年岐阜県岐阜市生まれ。武蔵大学卒業。2007年A-things(東京・吉祥寺)にて初個展「381」開催。 以後、蒼穹舎(東京。新宿)にて個展多数。
 
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久保圭一写真集
『早田町』Haida Cho

尾鷲市早田町は人口約130人の大敷(定置網)のある小さな漁村。 早田には若者の力が必要。漁師になりたい若者は必ずいると考え、様々な取組を始める。 (略)私は6年程前から早田町を撮り始めた。早田漁師の人柄、伝統を守りつつ 新しいことにも挑戦していく若い漁師に惹かれ撮り続けている。(あとがきより)
 
著者名:久保圭一
書名:『早田町』Haida Cho
発行年月日:2019年3月20日
本体価格:3,800円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:72
作品点数:66点
発行部数:600部
編集発行人:大田通貴
装幀:原耕一
印刷:株式会社サンエムカラー
 
久保圭一(くぼ・けいいち)
1973年和歌山県古座川町生まれ。2010年より多くの個展を行い、本書は初の写真集となる。
 
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橋本勝彦写真集
『凪』The Lull

橋本の見つめる風景は、時間が止まっている。 この風景に潜んでいるのは、かつてそこにあった時間の堆積であり、過ぎ去った時の姿である。 そして写真となった時間は風景となり、その風景を止めた記憶はいつしかイメージの中にだけ存在していく。 「風が止むと凪になる、穏やかに時を止めて寂れた街角に又静かに時間が過ぎて行く。」
 
著者名:橋本勝彦
書名:『凪』The Lull
発行年月日:2019年4月1日
本体価格:3,800円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:78
作品点数:71点
発行部数:200部
編集発行人:大田通貴
装幀:原耕一
印刷:株式会社サンエムカラー
 
橋本勝彦(はしもと・かつひこ)
1942年東京生まれ。他の写真集に2012年『もう一つの風景』、2015年『遠い日』(共に蒼穹舎)がある。
 
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白石ちえこ写真集
『島影』SHIMAKAGE

物心がついた頃、ペンギン島に行ったという曖昧な記憶があるのだが、 島へ行く道すがら見かけた風景はぼんやりとしかよみがえらず、 現実離れした絵の中の風景のようでもある。 記憶の中で小さなシグナルを出すペンギン島は、まぼろしの島である。 その島影は、仄暗い記憶の底にゆらゆらと漂っている。(あとがきより抜粋)
 
著者名:白石ちえこ
書名:『島影』SHIMAKAGE
発行年月日:2015年6月16日(2刷)
本体価格:4,000円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:72
作品点数:43点
発行部数:400部
編集発行人:大田通貴
装幀:加藤勝也
印刷:株式会社サンエムカラー
 
白石ちえこ(しらいし・ちえこ)
神奈川県横須賀市生まれ。写真集に『サボテンとしっぽ』(冬青社)、共著に『海に沈んだ町』(小説・三崎亜記、朝日新聞出版)。個展、グループ展多数。
 
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上瀧由布子
『糸遊』

上瀧由布子の写真は、細い糸が風になびき、覚束ない視界が微かに揺れ、 そんな瞬間に表れる隙間を捉えているような気がする。 目の前には確かな時間と空間は存在しているが、 醒めた微熱に浮かされたような幻惑に似た感覚が『糸遊』には漂っている。 「今、私は寂しい人なのだろうか…、いや、そんなことはない。 ただ、頼りないほど柔らかい蜘蛛の糸が風に揺れているように不安定なだけなのだ。」
 
著者名:上瀧由布子
書名:『糸遊』
発行年月日:2019年2月21日
本体価格:3,800円
サイズ:A4変型
造本仕様:上製本総頁数:76
作品点数:71点
発行部数:400部
編集発行人:大田通貴(蒼穹舎)
装幀:加藤勝也
印刷:株式会社サンエムカラー
 
上瀧由布子
東京都出身。国立音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ科卒業。ピアノ教師、小中学校音楽講師を経て、 2012年秋より中村誠、小宮山桂の各氏に師事。個展に「空せ身」(2016年)、「糸遊」(2017年)。
 
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以下、蒼穹舍以外より刊行された大田通貴編集協力による出版物の紹介。

ワイズ出版から刊行された大田通貴編集協力写真集。
Hysteric および RAT HOLE GALLERYから刊行された大田通貴編集協力写真集。
その他の出版社、レーベルから刊行された書籍、リーフレット等。
 
 

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